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ピオ神父の列聖
ラウレンチオ 小池二郎神父
厳正な調査
 2000年の特別聖年の初めに、NHK のテレビ番組「大聖年―バチカン物語―神秘に包まれた宗教国家」が放映されました。 その中でバチカン列聖省ホセ・サライバ・マルティンス長官は「奇跡とは人間界に対する神の介入の明確な証です。 それは現代の科学では説明することが不可能です。精神的なことでは奇跡とは言いません。 物質的なこと、たとえば、わたしたちが扱っているケースはその99%が肉体の治癒です。」と語り、 列聖省資料室のクリストフォロ・ボーム報告官は、8千ページに及ぶピオ神父に関する膨大な調査資料を示しながら、 審査の厳正さを語りました。私たちの間でも多くの人がこれを見たはずです。
 わたしが、ピオ神父(1887−1968)について最初に話を聞き、幾度かカトリック新聞などで読んだのは、 彼がまだ生きていた頃です。 わたしの神父についての知識は、神父が聖痕を受けていること、 霊魂のよい指導者であること、指導を受ける人の未来を予言し、多くの人が彼のもとに集まることなどです。 新聞などで見た神父の顔もいつも心に残っていました。
 (イタリア南部プーリア州の小さい町、ピエトレルチーナ出身の)神父が、 2000年5月2日、列福されました。亡くなってから32年後のことです。 教皇は列福式で神父のことをキリストの生き写しと言われました。
信徒の歓迎
 ピオ神父の列福式にとてつもない数の巡礼がローマを訪れることが予想され、 ローマ市長のたっての願いもあり、巡礼者を30万人に抑える努力をしたそうですが、 それでも巡礼者は世界一の広さを誇る聖ペトロ広場、その前のピオ12世広場、 そして交通遮断したコンシリアチオーネ通りに入りきれず、 バチカンから5、6キロ離れたラテラン聖堂前の聖ヨハネ広場、そしてさらに数百キロ離れたピオ神父終焉の地、 南イタリア・プーリア州サンジョバンニ・ロトンドの聖母聖堂前広場に設けられた大スクリーンのもとにも集まりました。
 「預言者を預言者として受け入れる人は、預言者と同じ報いを受け、正しい者を正しい者として受け入れる人は、 正しい者と同じ報いを受ける。」(マタイ10・41)ピオ神父の列福式は、 多くの信者にとって、ピオ神父を霊的に歓迎したことによって、 ピオ神父の受けている報いを、ある程度まで共有する機会となったのではないでしょうか。
 ヨハネ23世(1881−1963)も2000年に福者の位に挙げられましたが、彼の生前、彼は、 幾度も宗教的旋風を巻き起こしましたが、ピオ神父の列福の旋風はそのとき以来のことのように思われます。  今年の6月16日、聖ペトロ広場で、ピオ神父が列聖されることが決まっています。
 カトリック教会が列聖式で宣言することは、第一に、その聖人が少なくとも死を迎える時点で、 キリスト信者の諸徳の英雄的模範であったこと、第二に、その聖人が今確かに天国の栄光のうちにいることの二点です。 今確かにその聖人が天国にいることは信仰個条の一つでもあります。
 カトリック教会は、誰一人として、今、確かに地獄にいると宣言したことがなく、 世の終わりまでしないでしょう。しかし多くの聖人については、彼らが今現在、天国にいることを信仰の確かさをもって宣言しています。
ピオ神父のミサ
 あるときミサの間中泣いていたピオ神父にある人が尋ねましたところ、 神父は「私は少しばかりの涙でなく、ミサの偉大な神秘を思うなら洪水のように涙を流したいほどです」と答えました。 司祭に叙階された当時の3年間は、ミサをささげるのに約3時間かかりました。 特に聖変化の時、神父は祈りを頼んだ人全員を頭に思い浮かべたそうです。 しかしミサの時間が長すぎて多くの人が困り、ピエトレルチーナの主任司祭がそれとなくミサを早めるように神父を促すと、 神父は何時もそれに従おうと努めたそうです。 1950年代、ピオ神父のミサは、 平日には2時間半、日曜には2時間15分から2時間半かかっていましたが、 1960年代後半ではミサの時間が約1時間になったそうです。 しかし、神父のミサに実際に与った人の他は、 神父の捧げるミサの与える感動を理解することが難しいようです。
 ピオ神父は毎日多くのロザリオの祈りを唱えたことでもよく知られています。
 この紙面では、神父の感動的な生涯を、まだよくお伝えすることができませんが、 少なくとも神父の列聖の機会に、ピオ神父を神様の現代のカトリック教会とわたし達一人一人への大切な贈り物であることを認め、ともに喜びたいと思います。
 「ピオ神父」(共編著 ペトロ・ボン・エッセン、神崎房子、発行 祈りの園、印刷 聖母の騎士、定価800円)の一読をお勧めいたします。