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『心臓は祈りの師匠』
ラファエル 松本武三 神父
 人は神さまから、「幸せに生きなさいよ」と祝福されてこの世の命をいただきます。
 そして心臓は、見えない体の隠れた場所で、規則正しく同じリズムで命の時を刻み、人を生かし成長させます。
 もし心臓の鼓動のリズムが狂うと、その人は病気になり、命の危険にさらされます。
 また祈りにリズムがないと神への信頼が薄れます。

 同じように、人それぞれ、隠れたところでささげられる祈りによって、一人ひとりは生かされているのです。
 そうだなあと思い、感謝し、自分も誰かの心臓にならせていただく喜びが信仰というものです。
 それはまた、10月のミサの前、皆さんが、ささげられているロザリオの祈りのこころでもあるのです。

 カトリックの信仰は、朝、晩、寝る前と、時を刻むように、神さまの恵みを喜び感謝する信仰です。 それで、教会の祈りは、朝にザカリア、晩にマリア、寝る前にシメオンに倣って、神への賛歌をささげているのです。

 心臓の鼓動のような祈りは、母親が疲れて帰ってくる夫や、お腹すかして学校から帰ってくる子どもたちのために、 毎日、食事を用意して待っているような愛の祈りそのものです。

 同じように、ロザリオの祈りは、夫や子どもたちが、母にありがとうと感謝するように、私たちの母マリアに、 「アヴェ・マリア」の祈りを心臓の鼓動のように、リズムを持って祈り、感謝してささげる豊かな祈りなのです。

 心臓の鼓動のような祈りがあるところに平安が訪れ、魂にやすらぎが宿ります。

 皆さん、心臓の時を刻む時間の祈りを、あなたの生活のなかで、工夫して大切に育てましょう。
 それが、昔も今も一番豊かな大切な祈りであり、今、一番おろそかになっている祈りではないでしょうか。