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『希望の光りを!』
ラファエル 松本武三 神父
 突然の東北、関東の地震、津波の大惨事。あらためて、大自然のすごさを思い知らされるとともに、被害の真只中で、苦しみと闘っておられる方々に、 困難に負けないで、立ち上がって、頑張ってくださいますように願い、こころからお祈り申しあげます。
 十数年前は阪神・淡路大震災、今回は東北・関東。テレビの映像から、震災の痛ましさ苦しみとともに、必死に頑張っておられる姿に、 生きていることの尊さ、また励まし合い、助け合っている光景に、快適さと便利さの中で忘れかけていた、人間の生きる原点を見る思いです。
 「あなたはちりであり、ちりに帰るのです。回心して、福音を信じなさい」灰のミサで、頭に灰を受けながら こころに聴いた神の言葉を、今こそ生きるように、ひとり一人が招かれているのです。
 新聞にこんな記事が記載されていました。「防衛省幹部は、自らに言い聞かすようにつぶやいた。 この原発を抑え込めるかどうかどうかに国民の命、国家の存立がかかっている」。さらに付け加え、「これは戦争だ」と。
 第二次世界大戦で日本は敗れ、国土は焼け野原になり、広島、長崎に原子爆弾投下された。見える国土の焼け野原は見事、 世界に誇る近代国家に蘇ったけれど、いまなお、原爆の後遺症で、多くの人が苦しんでおられる。
 今回の地震も大変だけれど、見える生活の暮らしは、苦しさと戦い、助け合いながら、きっとに立ち上がるに違いない。 でも、戦争の原子爆弾に代わって、平和利用の原子力発電所。その原発の安全を取り戻し、 放射能の被害をくいとめることが出来ますように。作業員が被爆されたニュースの中で、 危険な状態の現場で、勇気ある行動をされている方々に感謝するとともに、よきものになりますようにと祈るばかりです。
 そして、このような痛みに遭遇するときに、 いつも思います。他の生命、海の魚や、空の鳥、大地の生き物たち、動くことの出来ない植物や木々はどうしているのだろうかと。
 何となく、自然のままに生きている他の生命たちは、何でもないように生きているような気がする。 倒壊した建物の側に、傷んだ木が死んだようにポツンと立っているけれど、きっとまた、葉を生い茂らせるに違いない。
 野の獣たちの多くは、いち早く危機を察して、逃げたのではなかろうか。
 でも、欲と富に踊らされる人間だけは違う。 少しでも楽に暮らせるように、働く中で、足りることを忘れてしまい、人を騙したり、 見えないところで不正を働いてしまう。「回心して、福音を信じなさい」 助け合い、赦し合い、愛し合いなさいと。
 復活ローソクに火が灯り、困難にある方々と共に、復活讃歌を歌う喜びのために、祈り、出来ることをささげましょう。