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『主が御顔を向けて 平安を賜るように』
ラファエル 松本武三 神父
 2012年のまっさらな夜明け、皆さん、明けましておめでとうございます。 昨年は大変な痛みの年になりましたが、神さまからいただいた2012年のまっさらな命の時間、恵みの種を、一人ひとりの暮らしのなかで、 汗を流し、大切に育て、花咲かせ、実らせ、「神さま、ありがとうございました」と、いつの日かお返しできるように、 さあ、神の母聖マリアのミサに集い、新年を祝いましょう。
 そして、旧約聖書、民数記6章のモーゼの民への主の祝福の言葉に耳を傾け祈りましょう。
       「主があなたを祝福し、あなたを守られるように。
       主が御顔を向けてあなたを照らし、あなたに恵みを与えられるように。
       主が御顔をあなたに向けて、あなたに平安を賜るように 」
 何と有難い言葉。初日の出を仰ぎ、手を合わせ祈る、神社にお参りし、手を合わせ祈る、日本人の初詣の心、 お正月を祝う心そのものです。
 初詣の心は、親もとに帰り、喜び合う心のような気がします。 きっと、「よう帰ってきた」と喜び迎えてくれ、帰る時には、「体に気をつけて、頑張るんだよ」と見送ってくれることでしょう。 神さまに祈る姿、心そのものです。「さあ頑張るぞ」と、きっと力が沸いてくるに違いない。

 でも一方、神さまは、澄んだまなざしの愛の方。人をだませても、神さまはだませない。汚れた心の私など、 神さまのまなざしに耐えられず、枯れてしまう。 だから、年の瀬の大晦日、一年を振り返り、心改め、赦しを乞い、平和を願い、除夜の鐘を突き、鐘の音を聴きながら、 新年を祝うのではないでしょうか。

 モーゼが、はるか昔、イスラエルの民に贈った主の祝福の言葉が、クリスマスの馬屋の幼子キリストに実り、 福音書として記され、そしてきょう、福音書を聞き祈る人のうえに、恵みとなって実るのではないでしょうか。
 ルカ福音書19章のザアカイの話で、イエスが、当時人々から嫌われていた徴税人ザアカイを見て、 「今晩、あなたの家に泊まりたい」と声をかけられると、ザアカイは喜んでイエスを家に迎えました。 そしてイエスは、「今日、救いがこの家を訪れた。人の子は、失われたものを捜して救うために来た」と 言って、「主が御顔を向けて、照らし、恵みを与え」祝福されたのです。
 皆さん、聖歌、「初日の光」をささげて、新しき年の幸いを願い祝いましょう。      
「35年ぶりの再会、まるで浦島太郎」