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クリスマスのよろこび
ペトロ 梅原彰神父
 クリスマスが近づくと、人々は恋人や友人など親しい方々にクリスマスプレゼントを差し上げます。 もらう方はそれを受け取って嬉しくなります。そこに愛の息吹を感じます。 与えるほうも受けるほうも嬉しくなり、心に愛の共鳴を感じます。愛は愛する相手に何かを与えたいのです。
 母の日や父の日に、小さな子どもがお母さんやお父さんの似顔絵を描いてプレゼントします。 もらった親御さんはお金の価値がなくても嬉しく思い、喜ぶのです。 それはその子が絵を通して、自分自身をお母さん、お父さんに与えているからです。
 キリストは「友のために生命を与えるよりも大きな愛はない」とおっしゃいました。 愛の最高の現れは、自らを、生命までも与えることです。大切なお金やダイヤモンドを与えても、自分の持ち物を与えるだけでは、まだ十分とは言えません。 自分自身を与えてこそ、愛は完全になるのです。神の最も素晴らしい愛のみ業は、神が自らを与えておられるということです。 神は宇宙万物を創造されただけでなく、その中にご自分の生命を挿入し、この世と一体になろうとしておられるのです。 これは、御父が御子と聖霊を派遣してくださることによって実現されます。
 イエス・キリストは、マリアから生まれた真まことの人間です。 イエス・キリストは神であると同時に人間性をとられ、神人(しんじん)イエス・キリストとなられたのです。
 ヨハネは「父のふところにいる独り子である神」(ヨハネ1・18)、 そして、神が人間となったこの神秘を「言(ことば)は肉(人間)となって」(ヨハネ1・14)と言っています。 教会では、この神秘を「受肉(じゅにく)」とか「托身(たくしん)」という言葉で示しています。 神の永遠の御子がマリアの胎内で一つの人間性と一体となり、一人の人間として、人類の歴史の中に入って来られたのです。 ヨハネは「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された」(ヨハネ3・16)と言っています。 つまり、神はご自分にとって最も大切な宝である御子を、人類に、その歴史の中心になるように送ってくださったのです。 イエスは生涯を通して、ご自分の時間も身も心もすべてを捧げ、すべてを受け入れ、ついには十字架上で私たちの救いのために亡くなられたのです。 しかし三日目に復活して永遠の生命に入られたのです。その姿は、私たちが互いに愛し合って、すべてを他者の幸福のために捧げて生きるようにとのメッセージだったのです。 私たちはクリスマスにこのメッセージを分かち合いましょう。